中国宮廷ドラマの琅邪榜(ろうやぼう)はあまり日本では流行していないようですが、中国ではかなり人気だったようで、知り合いの中国人に聞いてもほとんどの人が知っているという状態です。
琅琊榜の一話は約40分ですが、その中で出てきた慣用句・成語を、辞書で調べて語彙力を強化しようとしています。それでは、第9話の慣用句・成語を見てみましょう。
1. 第9話の慣用句・成語
第9話に出てきた慣用句・成語表現を抜き出しています。 日本語訳は直訳ではなく、物語に即して翻訳された日本語字幕をそのまま表記しています。
①烧高香:(願い事がかなって)感謝する、感激する
重臣を巻き込む事案が発生しなければ、天に感謝する。
原義は、「(大きな願をかけるために)長い線香を立てる」ことで、これが転じて「祈願する、感謝する」という意味になっています。
②俯首听命:おとなしく言うことを聞く
あれしきの恩では従わせられん。
同じような意味で、”俯首帖耳(fǔ shǒu tiē ěr)”も「きわめて従順なさま」を表します。
③驳面子:顔をつぶす
難癖をつけているのではなく、公文書が届かねば動くことはできぬのです。
④意气风发:意気盛んである
殿下は賢王だ、陛下に愛され、勢力も擁し、皇太子と競われている
⑤泾渭分明:両者の間にはっきりした一線が画される
我が国の制度では文武官は区別されている。
涇河(けいが)の水は清く、渭河(いが)の水は濁っており、涇河が渭河に流れ込んだ時に清濁の境目がはっきり分かれることから、境界がはっきりしていることを示します。
⑥无拘无束:何ものにもとらわれない
Sūmǒu yíjiè jiānghúrén wújūwúshù, bù ān lǐshù.
⑦审时度势:時機を判断し、情勢を推し量る
先生の持論に他人が口を挟む余地はない。
“度(duó)”は「推測する」の意味。
⑧尽如人意:(結果が)すべて望みどおりになる
不本意な状況ですが、我らの力は揺るぎません。
⑨三言两语:二言三言、わずかな言葉
追い払ってやりました。
⑩全力以赴:全力をもって対処する、全力で事にあたる
全力を尽くします。
⑪硬骨头:気骨のある人、手を焼くこと
その者なら昨夜召し、今日には自白させた。
⑫一视同仁:すべてのものを平等に見る
一様に裁いては効果が得られぬかもしれぬ。
⑬一臂之力:わずかばかりの助力
誉王が力になると応じた以上、あまり顔をつぶさず。
⑭各抒己见:おのおの自分の意見を述べる
戸部尚書 楼之敬の後任を誰にするかは、朝廷にとっては一大事です。殿下たちにも意見があるかと。
”抒(shū)”は、「意見を述べる」という意味。
2. 琅琊榜 第9話あらすじ
見切り時
皇太子と誉王の間で板ばさみとなった京兆尹は、面倒を避けるため蘭園事案を刑部へ引き渡す。
一方 梁帝より慶国公事案の審理を命じられた靖王は、刑部に協力を求めるも、刑部尚書は誉王派のため、理由をつけては協力に応じようとしない。
梅長蘇は誉王に、慶国公に見切りをつけ靖王に協力することが、謝玉擁する皇太子側への大きな打撃になると説く。
誉王を説き伏せた梅長蘇は久しぶりに、かつて林殊だった頃よく訪れていた靖王府へと足を運ぶのだったが…。
うまく誉王の心をつかんで、靖王に協力するように操る梅長蘇。やはり、相手の立場・心を読み切った、諸葛孔明のような天才軍師 梅長蘇の話術にかかれば、天下の誉王も意のままですね。
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